有害『ガス』は至る所に


きれいな空気は人類が生存する基礎で、成人は1人当り毎日平均15㎥の空気を呼吸しています。仮に重大に汚染された空気を吸引した場合、健康に対して有害で、多くの人が呼吸系統の病気、例えば、咳、喘息、気管支炎、呼吸困難等に罹ってしまいます。

空気中にはベンゼン、一酸化炭素、二酸化炭素、窒化物、硫化物などの毒性汚染物質を含んでおり、さらに重金属のヒ素、カドミウム、ベリリウム、それに廃棄ガスや煙灰などが混じり、それらが一緒になって浮遊微粒子を形成しています。体積は非常に小さく、PM2.5の大きさは頭髪の直径の約1/28、砂の1/35しかありません。非常に微細なことから、肺胞を通過して直接血管の中に入り、血液に伴って全身を循環して、人体の健康に危害を与えます。

浮遊微粒子に付着している有毒重金属、酸性酸化物は土壌と比べて数百倍、数千倍、ひいては数万倍以上も多く、空気中を数10日間浮遊することができます。これらの有害物質は微粒子の吸引とともに人体の肺に入り、肺胞を通過して血液に進入して、直接人体の健康に危害を与えます。『慢性閉塞性肺疾患』(COPD)は『慢性気管支炎』或いは『肺気腫』により引起される気流が閉塞する一種の病状です。明らかな症状としては長期間の痰を伴う咳や呼吸困難などがあります。近年、『慢性閉塞性肺疾患』(COPD)は常に国民十大死因の一つになっていて、喫煙以外に、大気汚染がこの疾病を誘発する主な原因の一つです。

資写真出処:米国環境保護署U.S.EPA

【PM2.5】微小粒子状物質(Fine Particulate Matters)で、空気中に浮遊する空気動力学径が2.5マイクロメートル(μm)以下の粒子を指します。
【PM 10】粒径が10マイクロメートル(μm)以下の浮遊微粒子を指します。


大気汚染転化で生じる外部コスト

大気汚染物は血液や心臓などの異なる疾病に影響します。例えば、脳内血管を破壊して、中風のリスクが54%増加します。研究によると、空気中の微小浮遊微粒子の濃度が1㎥当り10マイクログラム増加した場合、肺がんの死亡率が8%、心肺疾病の死亡率が6%増加し、全体死亡率が4%増加します。

研究はさらに、母体が汚染された空気中に晒されていた場合、平均9.1%の新生児の体重が平常な数値より低く、平均7.4%の新生児の身体機能が完全に発達しないと指摘しています。空気中の汚染物質が肺から母体の血液に入り、胎盤及び臍帯を通じて胎児の血液循環システムに進入した後、胎児の成長や発育に重大な影響を与えます。ひいてはDNAが損傷され、流産、胎児の先天性疾患、或いは突然死のリスクが増加します。さらに両親が心配するのは、汚染された大気は子供の知能指数を4~5低くすることで、彼らの人生にも大きな影響を与えています。

北京大学公共衛生学部の研究報告は、2010年、北京、上海、広州、西安でPM2.5汚染により、計7,770人が死亡し、経済損失は61.7億人民元だった。中国では毎年大気汚染で死亡する人数が35.8万人に達していると指摘しています。香港のヘドリー環境指数によると、低く見積もっても、2012年に大気汚染で3,096人が早めに死亡し、直接的な金銭損失は39.5億香港ドル、入院のベッド占有は151,300日、及び延べ716.7万人が診察を受けました。香港の大気汚染による死亡率については、10万人当り平均43人が大気汚染で死亡しています。

<香港大学の研究によると、視界が6.5㎞悪くなる毎に、死亡率が1.13%増加し、心臓血管及び呼吸系統の疾病誘発による死亡率はさらにそれぞれ1.31%、1.92%増加します。推計すると、毎年平均1,200人が大気汚染で死亡、つまり毎日平均3.3人が死亡している事になります。大気汚染が誘発する心臓血管による死亡者数は、毎年平均385人、呼吸系統疾患の死亡者数は毎年平均410人です。

台湾では、行政院環境保護署のデータによると、長期間微小浮遊微粒子に晒された場合、誘発される健康影響として死亡率の増加、心臓血管疾病や脳内血管疾病の増加、肺機能の低下、ひいては肺がんの発生などがあります。中央研究院環境変化研究センターは、台北の都会エリアで、通勤族が晒されるPM2.5の平均濃度は1㎥当り121.3マイクログラムで、環境保護署が観測する濃度の3~4倍高く、国民の健康に対する影響は軽視できないと指摘しています。